溶連菌感染症の発疹の特徴:妊婦が注意すべきことと出席停止期間

   

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『溶連菌感染症』は明治時代には猩紅熱として、隔離の必要な伝染病であると恐れられていました。現在では容易に治療が可能となったために、1998年には法廷伝染病ではなくなっています。この記事では、溶連菌感染症の発疹の特徴や、大人、特に妊婦が注意すべき事、子供の出席停止期間などをまとめています。

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溶連菌感染症の発疹の特徴

『溶連菌感染症』は、幼児から小学生までの子供に多く発症します。溶連菌の感染により起こりますが、咽頭炎や扁桃炎をひきおこします。

 

【溶連菌感染症の代表的な症状】

喉の痛みや頭痛、鼻水を感じ、突然の高熱(38度から40度)が出て、風邪のような症状ですが、熱が出てから1~2日後にかゆみを伴う赤い発疹が首から胸、背中、全身にかけて出てきます。

 

口のまわりに発疹は出ませんが、舌が白くなり、やがて赤くポツポツが出ます。これを「いちご状舌」と呼んでいます。

 

発疹は1週間ぐらいで消えて回復期に入りますが、小さい乳幼児が感染すると皮膚が薄い為、発疹が出ていた部分の皮がむけてしまいます(*_*;

熱は2.3日で下がる事が多いようです。

 

【子供の溶連菌感染による発疹の特徴】

・一日目
ほおが赤らむ
首に密集してできる
鼠蹊部(足の付け根)に密集してできる


・3日目
口のまわりは青白く、舌が白く「いちご状舌」になる
わきの下に密集して発疹が見られる

 

溶連菌感染症は妊婦さん特にご注意!

溶連菌感染症は赤ちゃんがかかることはないようです。主に3歳から12歳ぐらいまでの幼児と小学生が多くかかります。

 

そこで注意が必要なのは、感染した子供を持つ親であったり、周囲の大人です。溶連菌感染症は大人にもうつる病気です。

 

感染経路は、せきやくしゃみ、唾などによる飛沫感染がほとんどです。とっさに出たくしゃみを押さえた手で、ドアノブや食材などを触ると、それを触れた人に移ってしまいます。

 

大人が発症しても、免疫があるために単なる風邪かな?くらいで済むこともありますが、これは、移す側の細菌の多さと、移される側の免疫力の強さによっても症状が変わりますので、一概に軽くすむとも言えません。。。

 

特に注意が必要なのは、溶連菌感染症にかかったお子さんを育児している妊婦のお母さんです。

 

お母さん自身の症状は重くなりにくいですが、溶連菌感染症を引き起こす菌の仲間である、『B群溶血性連鎖球菌』という細菌は膣内に紛れ込む可能性のある菌なのです。

 

妊婦さんの10人に一人のおりものの中に『B群溶血性連鎖球菌』が出てきますが、細菌性の膣炎を引き起こしたり、羊膜に感染してしまうと切迫早産前期破水ということも。。。

 

婦人科では、おりものの検査を行っていますので、その際に、溶連菌の検査が陽性と出ていれば、すぐに治療を行うようにしましょう。

 

妊婦さんでも飲める抗生物質や、膣内に入れる錠剤の抗生物質で菌を退治します。分娩の際に点滴で抗生物質を投与するお医者さんもいます。

 

また、妊婦さん用の、胎児に影響のない抗生物質を使用するので、治療による胎児への影響や副作用は心配しなくても大丈夫です。

 

かく言う管理人の私も長子出産の折には、溶連菌検査が陽性であったため、分娩時に点滴を行いましたよ♪心配しないでくださいね!

 

「あ、もしかして上の子から移ったかも?」と不安に思ったら産婦人科に相談してみましょうね。

溶連菌感染症の出席停止期間

自宅で育児をしている幼児ならともかく、小学生にも感染する子が多い溶連菌感染症は、出席停止となる病気です。

 

細菌感染ですから、抗生物質による治療をうけます。
のどの痛みや発疹などは、抗生物質がよく効きますので大抵1~2日でおさまりますが、体内の菌が完全にいなくなるまでは10日~2週間、お薬を飲み続ける必要があります。病院から処方された抗生物質は最後まで飲み切りましょう!

 

そして、溶連菌感染症は学校保健安全法で、出席停止が必要と考えられている病気です。

 

出席停止の期間は、抗生物質を飲み始めてから24時間で感染力が極めて低くなるために、病院の受信日とその翌日は休ませましょう。(あくまできちんと処方された抗生物質を飲んでいる事が大切です。)

 

24時間経過し、経過が良好で熱も下がって全身状態が良くなれば幼稚園や学校に行けますが、発疹などがまだ激しく残っているようでしたら、自宅で安静にさせてあげましょう。

 

溶連菌感染症のまとめ

子供が多くかかる病気ですが、大人も感染する病気です。突然の高熱が先に出る事が多いですが、発熱と発疹が同時に出る事もありますので、お子さんの皮膚の様子やご自身が発症している場合もよく観察し、ただの風邪と間違えないように小児科や内科を受診しましょう。妊婦さんは必ず産婦人科に相談してくださいね!

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