喪中はがきで死産を知らせなきゃいけない?出す選択と出さない選択
2016/12/29
死産を経験した場合に、今年の年賀状どうしよう、喪中はがきを出さなきゃいけない?でも死産の報告もしたくない、といったケースがあると思います。この記事では、死産の場合の喪中はがきの取り扱いについてまとめています。
喪中はがきで死産を知らせなきゃいけない?
お子さんを死産された場合、年賀状を出す気にはなれないけれど、「喪中はがき」を出す事によって、死産してしまった事を報告するのもつらい。また名前も載せられない、といった事に悩む方もおられると思います。
「喪中ハガキ」とは、近親者の逝去の事実を伝える事が目的のものではなく、「今年は祝い事をする気にはなれないので、こちらからの新年のご挨拶は出来ません事をお許し下さい」と、相手にお詫びをするのが目的のものです。
死産や、産まれて数日しか生きられなかった命を思い、あなた自身がとても年始を祝う気持ちにはなれないのであれば、「喪中はがき」を出して、相手に年賀状を出せないとお伝えすれば良いと思いますし、哀しみを乗り越えて一日も早く普段の生活を取り戻そうと思われるのであれば、割り切って喪中はがきを出さずに、年賀状を出せば、相手に何も詮索されずにも済みます。
ご自身の子供の死産のみならず、身内以上に深い付き合いをしてきた方を失ってしまった際にも、「喪中はがき」を出す事もありえます。近年では、ペットを亡くした方が「喪中はがき」を出しているケースも見受けられています。
いづれにしても、こちらからの年始のご挨拶を欠礼しますという趣旨のものですので、けっして相手からの年賀状を拒否するのが目的ではありません。
慣例として、喪中はがきを受け取った側が、相手への配慮として年賀状の送付を謹んでいるだけのものです。
また、名前や、享年なども記載するのがルールではなく、あなたにとっての続柄を明記するする必要もありません。さしつかえのない方が無くなった場合には「祖父〇〇〇〇〇享年〇歳」などと記載されることが多いと思われるでしょうが、実際には、誰が無くなったと明記していない場合もあります。
これらの事をふまえて、年始を祝う気持ちにはなれないけれど、結果として死産の報告をすることになるのを避けたいと思われるのであれば、
『喪中につき新年のご挨拶をご遠慮申し上げます』
だけで良いと思います。
誰かに詳しく聞いてこられた場合は、正直に話せる相手であれば死産の報告をしてもいいですし、そうでない相手の場合は「近い親戚に不幸があったから」や、「遠い親戚だけれども、個人的に大変深い付き合いをしてきた方に不幸があったから」とお伝えすれば、配慮のある方なら詮索してこないものです。
「喪中はがき」を出すとした場合のタイミングについては、12月頭までに相手に届くように出せるのであれば問題ありません。
死産を迎えられたタイミングが年末に近かったり、そうでない場合も、年賀状の事を考え始める事ができるようになったのがすでに12月半ばで、年末近くなっている場合は、相手はいつも通りに年賀状を既に用意している事が考えられますので、「喪中はがき」を出さずに、年賀状も出さず、年賀状を頂いた方へ年明け1月10日前後に寒中見舞いでご挨拶しましょう。
その際の寒中見舞いの文例としては、
『寒中お見舞い申し上げます。
早々のお年賀状、ありがとうございました。
昨年、〇〇〇〇〇が亡くなり、新年のご挨拶を控えさせていただきました。欠礼のお知らせも申し上げず、大変失礼いたしました。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。』
とし、〇〇〇〇〇に死産した事を記載したくない場合は、「近い身内」とぼやかしても良いと思いますよ。
まとめ
死産ともなれば、出生届や死亡届もなく、喪中としてよいものかどうか非常に悩ましい問題ですが、表向きは喪中と分かるようにしていなくても、ご自身の気持ちの中で喪に服する気持ちが強ければ、喪中はがきの形式にこだわる必要はないと思います。仕事関係など、プライベートに立ち入らない関係の相手であればなおのこと、喪中はがきを出さない方も多いですし、出したとしても詳細を伝える必要はないでしょう。